そのこだわり強迫性障害かも!?勉強と強迫性障害について
「まだ覚えてない気がする」「もう一度最初からやり直さなきゃ…」
勉強しているとき、何度も同じ箇所を繰り返し読んでしまう。 ノートをきれいに仕上げないと落ち着かない。 答えが合っていても、不安で何度も確認してしまう。
それはただの「真面目」や「心配性」ではなく、強迫性障害(OCD)の一部症状かもしれません。
今回は「勉強と強迫性障害」の関係、よくある悩み、原因、そして改善のヒントをわかりやすくお伝えします。
強迫性障害(OCD)とは?
強迫性障害とは、「やらないと不安」「確認しないと落ち着かない」といった強い不安やこだわりによって、日常生活に支障をきたす精神疾患のひとつです。
- 強迫観念:頭の中に繰り返し浮かぶ、不合理とわかっていても止められない思考(例:確認しないと失敗する)
- 強迫行為:強迫観念を打ち消すために繰り返す行動(例:何度も同じ場所を確認・勉強し直す)
勉強による強迫性障害のよくあるケース
✅ よくある症状
- 「覚えていない気がする」と同じ単元を何十回も繰り返す
- 答えが合っていても不安で何度も解き直す
- ノートや参考書が“完璧な状態”でないと次に進めない
- 勉強時間や手順を“理想通り”にできなかったときに強い罪悪感を感じる
- 「この順番じゃないとダメ」とルールを自分に課す
▶ その結果どうなる?
- 勉強時間が長いのに進まない
- 本人の精神的負担が大きく、疲弊する
- モチベーションや自己肯定感が下がりやすい
- 成績や効率が下がってさらに不安が増すという悪循環に
原因:なぜ勉強が“強迫的”になるのか?
① 完璧主義の傾向
「100%でなければ意味がない」という思考にとらわれがち。受験や資格試験では、完璧を目指すがゆえに疲弊する人が多くいます。
② 失敗への強い不安
「間違えたら落ちる」「評価されない」など、失敗に対する恐怖が、強迫行為を誘発します。
③ 勉強環境のストレス・圧力
親や教師、競争環境からのプレッシャーで、「間違えること=ダメ」と思い込んでしまうケースも。
④ 脳内の不安を抑える機能の低下(医学的要因)
セロトニン系の機能低下が関与しているとも言われ、脳の仕組み的な問題も大きく関係しています。
勉強中の強迫的行動を和らげる5つの改善方法
①80%完成主義を意識する
「8割でOK」「あとから見直せばいい」など、“完璧でなくても大丈夫”という思考にシフト。
▶ キーワード:「ほどほどにやる」=効率的に成果を出す力
②時間で区切る「タイム制」勉強法
完璧になるまでではなく、「◯分間でここまで」と時間で終える癖をつける。
▶ 例:1ページを30分以内に終わらせると決めてスタート
③確認回数を決める
「確認は2回まで」とルールをあらかじめ設定する。回数を制限することで安心材料を外部化できる。
④人に相談・共有する
「自分だけで判断しない」ことで、不安を客観視できる。学校の先生、信頼できる人、場合によっては専門家に相談を。
⑤必要なら医療・心理支援を受ける
苦しさが勉強以外の日常生活にも影響しているなら、心療内科・精神科・カウンセラーへの相談を検討しましょう。
▶ 強迫性障害は、薬物療法や認知行動療法(CBT)で回復が期待できます。
自分を責めないで、「真面目すぎる」が悪いわけではない
強迫性のある人は、非常に努力家で責任感が強い傾向があります。 それゆえに、勉強や仕事に真剣に取り組みすぎて、自分を追い詰めてしまうのです。
あなたのその「まじめさ」は、きっと本来は強みになるもの。 ただ、「自分を少しだけゆるめる」ことが、もっと力を発揮するカギになるかもしれません。

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