東大生が実践する、やる気がなくても勉強を持続させる方法
東京大学に合格するほどの学力を持つ学生たちは、ただ単に頭が良いだけではなく、効率的かつ継続的な学習方法を実践しています。彼らがどのように勉強を持続させているのか、その具体的な方法を紹介します。
東大生でもやる気がない時はある
東大生でもやる気が出ないときはあります。東大生だからといって、常にモチベーションが高いわけではありません。むしろ、高い目標やプレッシャーがある分、やる気を保つことが難しく感じることもあります。
長時間の勉強や研究、課題に追われると、心身ともに疲れてしまい、やる気がなくなることがあります。また、自分が何のために頑張っているのかが分からなくなったり、目標が遠すぎて実感が湧かなくなると、モチベーションが下がります。試験やプロジェクトで期待通りの成果が出なかったときに、自己肯定感が下がったりもします。周りの優秀な人たちと自分を比較してしまい、「自分はダメだ」と感じることも少なくはないです。
多くの人が抱える課題『やる気ないからできない問題』
大抵の人は勉強する気持ちはあるけど、行動に移すことが難しいと感じています。とりあえず椅子に座ってみても、教科書を机に置いて読んでみても、なんだかふわっとした気持ちで、だんだんとスマホを見てしまったり、漫画を読んでしまったり、あんなに賢いと言われてる東大生たちも同じ悩みを抱えています。
東大生が実践するやる気がなくても勉強する方法
人がやる気を失う理由とは?
そもそも、なぜ私たちはやる気をなくしてしまうのでしょうか? それは、「やらなければいけないこと」が膨大に感じられるからです。思い返してみてください。夏休みの宿題を最後まで溜め込んでしまい、8月31日に焦った経験、ありませんか?
夏休みの宿題を前にすると、こんな気持ちが頭をよぎります。
- 「これ、終わる気がしない…」
- 「どこから手をつければいいのか、さっぱりわからない!」
要するに、やるべきことが多すぎると、「次に何をやればいいのか」が見えなくなってしまうのです。
ゲームから学ぶ「やる気を引き出す仕組み」
私自身、夏休み中は宿題そっちのけでテレビゲームばかりやっていました。そこで気づいたのが、ゲームはプレイヤーのやる気を引き出す仕掛けに満ちている、ということです。
例えば、RPGゲームでは「次にこの村へ行け」「洞窟の奥に進め」と、目指すべき行動が明確に示されます。スマホゲームでも、「ログインしたらボーナスゲット!」「このボックスを開けたらアイテムゲット!」といった具合に、小さな目標と報酬が設定されています。
つまり、「夏休みの宿題が進まないのにゲームは進む理由」は、「次にやるべきことがはっきりしているかどうか」にあるのです。
東大生に学ぶ「行動の細分化」
では、どうすれば宿題や大きなタスクにもやる気が出るのでしょうか? 東大生の多くが実践しているという「行動の細分化」を取り入れてみましょう。
「夏休みの宿題をやる」という曖昧な目標ではなく、以下のように具体的な手順に分解します。
- まずノートを用意する
- 1ページ目にやることリストを書く
- ネットで必要な情報を調べる
もっと簡単なことでもOKです。「この本を読む」なら、次のように細かく分けます。
- 席に座る
- 本を手に取る
- ページを1枚めくる
自分をロボットに見立てて操作してみる
イメージとしては、「自分の体というロボットをボタン操作で動かす感覚」です。こうして行動を細分化することで、「何をすればいいのか」が明確になります。そして、ゲームのように1つずつ完了させていくことで、達成感を得ながら進められるのです。
やる気が出ないときは、まず行動を細かく分解してみてください。「次に何をすればいいか」が見えるだけで、不思議と動き出せるようになりますよ。
やる気を出す工夫その2:「3、2、1の法則」
やる気が出ないときにすぐに試せる簡単な方法として、「3、2、1の法則」があります。この方法のやり方はとてもシンプルです。「何かを始める」と決めたら、「3、2、1」とカウントダウンし、「0」のタイミングで実際に行動を起こすだけ。心の中で唱えるだけでも効果はありますが、できれば声に出すほうがより効果的です。
だらだらタイムから抜け出す
たとえば、休日にベッドでだらだらとスマホを触っているとしましょう。この状況で「ベッドから出よう」と考えるだけでは、なかなか行動に移れないことがありますね。そんなときに「3、2、1の法則」を試してみてください。
まず、行動を細かく分解します。ベッドから出るプロセスを以下のように考えてみましょう。
- 布団から出る
- 身体を起こす
- ベッドから降りる
- クローゼットに行く
- 着替える
- 机の前に座る
- ペンを持つ
そのうえで、1つずつの動作を実行するときに、「3、2、1」とカウントダウンをしていきます。たとえば、「3、2、1、0」で布団から出る。「3、2、1、0」で身体を起こす。そして次も「3、2、1、0」で次の動作を進めていきます。
カウントダウンが持つ力
なぜ「3、2、1」とカウントダウンするだけで行動に移れるのでしょうか? その理由は、カウントダウンによって「時間制限」を作るからです。人間は時間の余裕があると、「あと少しだけ…」とつい先延ばしにしてしまいがちです。特に、「ちょっとだけスマホを見る」「少しだけ横になる」という気持ちが、いつの間にか1時間の浪費につながることも。
しかし、カウントダウンをすることで、自分に「このタイミングで動くぞ」という区切りを与えます。この仕組みは、自分に「行動の助走」をつけるようなもの。スムーズに動き始めるきっかけになります。
「行動の滑り台」を作るイメージ
ある学生はこの方法を「行動の滑り台を作る感覚」と表現しています。カウントダウンをすることで、滑り台の上から滑るように自然と行動に移れるというのです。確かに、動き出すのが一番難しい部分ですが、この「3、2、1の法則」を使うことで、その最初の一歩をスムーズに踏み出せるのです。
「キリを悪くする」
多くの人が、何か作業をするときに「キリよく終わらせる」ことを目指してしまいがちです。たとえば、仕事では「あと数ページだから、ここまで終わらせてから帰ろう」といった具合です。確かにその場では気持ちよく終わった感じがしますが、次の日に取り掛かるときにやる気が湧かないことはありませんか?
キリがいいとやる気が続かない理由
実は、「キリよく終わらせる」ことが、翌日のやる気を下げる原因になることがあります。というのも、キリがいいところで終わると、次回は「また1から始める」ような感覚になるからです。「よし、またゼロから頑張るぞ!」という気持ちを毎回奮い立たせるのは、なかなかエネルギーがいるものですよね。
一方、キリの悪いところで作業を切り上げると、「昨日の続きがあと少しだから、まずそこを片付けよう」と思えるようになります。いわば、「つづきからスタート」できる状態をつくるのです。これは、ゲームの「つづきからスタート」オプションと似ています。0からやり直すのは億劫でも、進行中のものを再開するのは比較的やりやすいですよね。
キリを悪くする例
- 仕事や勉強:あと数分で終わる仕事や課題を、あえて翌日に持ち越す。
- 読書:あと数ページで読み終わる本を、わざと途中で閉じる。
- 掃除:部屋を全部片付けきらず、少しだけ手をつけて終わらせる。
こうすることで、次に取り掛かるときの心理的ハードルがぐっと下がります。「あと少し」という状態が、自然とやる気のスイッチを押してくれるのです。
「もやもや」を味方に
キリの悪いところで止めると、多少「もやもや」した感覚が残るかもしれません。しかし、この「もやもや」は、次の日のやる気を引き出す原動力になります。むしろ、この感覚を上手に利用して、自分をコントロールしましょう。

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